「チェンジリング」に官僚主義の恐怖を見た。 | 我が漂流記

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「チェンジリング」に官僚主義の恐怖を見た。
評価:
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ジェネオン・ユニバーサル
¥ 3,539
(2009-07-17)

 映画「チェンジリング」を観た。1928年にアメリカのロサンゼルスで起きた少年の失踪事件を題材にした映画だが、そこで描かてれいるのは、単なる事件の謎解きではなく、腐敗した警察の官僚主義と暴力である。必死に姿を消した息子を探すシングルマザーの母親が、電話で警察に助けを求めても、「失踪後、24時間は捜索できない決まりになっている。朝になれば、きっと帰って来ますよ」などと言って、初めから取り合わない。怠慢意外の何ものでもないのだが、失踪した子供が見つからず、警察への批判が高まると、今度は、いきなり、子供が発見されたと母親に連絡して来て、母親が喜んで迎えに行ってみれば、息子とは別人の少年だった。これだけでもひどい話だが、恐ろしいのは、その別人の少年を息子として受け入れろと警察が母親に強要するのである。「これは息子ではない」といくら否定しても、警察は「動揺してるんですね」と言って、取り合わず、少年も母親に「お母さん」と呼びかけ、息子であると主張する。母親は自分の息子を間違えるはずもないのだが、事実を否定される内に次第に恐怖に駆られていくのであった。母親は、少年の身長が息子よりも7センチも低いことや、他にも身体的特徴が明らかに息子と異なる点を挙げて、警察に強く訴えかけるが、警察は、医師を母親のもとに差し向けて母親が精神的に不安定になっていると診断を下させる。思い余って母親は新聞記者たちに真相を告げるが、警察は、母親を精神病院に監禁するのだった。とても信じがたいひどい話だが、これは実話なのである。そして、僕は、この母親の気持ちが痛いほどわかるような気がした。いくら真実を話しても、腐敗しきった組織の権力者である人間は、自分にとって不都合な事実を決して認めようとはしないのである。このことは、決して外国の遠い昔の出来事に限ったことではない。僕も身近に不都合な事実をもみ消そうとする人間を目の当たりにしてきたし、意を決して真実を訴えても、まるで真実など存在しないかのように振る舞い、僕の言っていることを無視し、事実をねじ曲げ、隠蔽するのを見てきたからである。この映画は、そうした権力者側から不都合な事実や個人に対する様々な圧力や暴力を描いた画期的な作品だと思った。この映画を作ったクリント・イーストウッド監督は、5月31日に80歳を迎えるそうだが、あらためて素晴らしい監督だと思った。現在も新作の映画を製作中とのことなので、今から公開が楽しみである。
| 映画 | 15:24 | comments(0) | - |
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